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フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略
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先日、広告業界の友人と話をしていて、「ネットの無料はしょせん広告モデル」と言われたことにふと疑問を持ち、読もうと思いました。
デジタルのものはタダ、という何となく当たり前になっていることを、明快に説明してくれる本です。
また、デジタルの世界にとどまらず、「なぜ、簡単に作れる海賊版はダメだといわれ続け、それでも消えないのか?それは本当にダメなのか?」など、実はなぜだか分かっていなかったことがクリアになります。
分厚さほどの内容はないかもしれませんが、何がお金を取れる価値のあるものなのか、が、どんどん曖昧になって言っている世の中、少なくともネットでFREEの恩恵にあずかっている人であれば、一度読む価値はあるように思います。
本書では、ビジネスモデルを考える上での、まったく新しい軸を示している。それはタイトルどおり、無料!だ。
まずはお客様が喜ぶことをする、お金はその後。使い古された言葉だが、ネットの世界では、今後この方法でしか成功できないのではないかと思わせる。
需要と供給、損益分岐、コストと採算… そんなことは、ひとまず脇へ置いておく。
まずは面白いと思ったアイデアを無料で提供する。
トラフィック=評判と、リンク=信頼を集める。
有料化はその後だ。
フリーの魅力を冷静に見極め、その罠にハマらなければ、誰にでも成功のチャンスはあると感じた。
どうして成り立つのか?と疑問だった、フリーの仕組みがよくわかりました。
典型的な形としては、ある人のしていること(例えば面白いブログを書くこと)自体ではなく、それが大勢の関心を集めることがお金になる仕組みです。人(関心)が集まれば、人が集まったところに市場(いちば)が出来、そこでは色々な人がお金を儲けることができるわけです。
極論すれば中身のクォリティは問題ではなくて、注目されることが価値なのです。
僕自身は典型的なフリー懐疑派でしたが、ちゃんと成立していることはわかりました。
しかし、それを善しとするかは別で、ずいぶん価値観を揺さぶられます。
今までは、本人のなした仕事そのものに対価が払われるのが「真っ当な」稼ぎ方でした。そうでなくなってきている時代に、どう仕事するのか?考えさせられます。
特に、「フリー」の仕組みに違和感をもつ人こそ、フリー的世界との付き合い方を考えなければなりません。
そのためにも、読んでおくべき本だと思います。
ところで、著者は伝統的な紙媒体の編集長です。それが説得力を増しています。
書いた人で内容を判断してはいけないのは知りつつ、やはりグーグルの社長みたいな人が書いていたら、自己正当化にしか読めなかったでしょう。
サービス業なら大概、製造業だとしても大きなビジネスモデルで見ればなんらか「フリー」が組み込まれている。
著者はフリーのビジネスモデルとして4つ挙げており、社会人であれば自分の関わるビジネスも「フリー」が
組み込まれていることもそれを見れば(読めば)実感できる。
その中には身近なものから、ビジネスモデルとして本当に成り立っているのかまだ腹落ちしないものまである。
但し、この4つをひとつの流れとしてみれば、タダで成り立つビジネスモデルもある得るのではないかと思えてしまう。
世の中の流れとして、
・ビット上のコンテンツはコモディティ化してしまう。
・その為、「フリー」を活かすビジネスモデルでなければお金を生み出せないビジネスモデルになってしまう。
同じことを長く続けていると、自分の関わるビジネスモデルの陳腐化を身近に感じることはまずない。
そう考えると、一年を振り返る年末年始の時期にこの本を読めたことは有益であった。
ロングテールで一世風靡したクリス・アンダーソンの最新作。
前作同様に、事象の整理が抜群にうまい!
「無料ビジネスの登場が、既存ビジネスを壊すなんて当たり前」なんて人にこそ手に取ってもらいたい。
ビットの世界や無料サービスの有無に限らず、全て産業においてコスト構造と顧客価値をゼロベースで見直すことが常に求められる社会へ突入したことを改めて実感した。







